# 顧客データが見えない中でリーガルエージェントを作る — Legora CTO ジェイコブ・ローリッツェン

- 番組: [Latent Space: The AI Engineer Podcast](https://ai-curator.jp/podcasts/shows/cmv3z5bz700015o10zwiyz4qc)（Latent.Space）
- 元のタイトル: Building Legal Agents When You Can't See the Data — Jacob Lauritzen, CTO of Legora
- 配信日: 2026年11月3日
- 長さ: 1時間7分
- 要約作成日: 2026年11月3日
- トピック: [#リーガルテック](https://ai-curator.jp/topics/%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%AC%E3%83%AB%E3%83%86%E3%83%83%E3%82%AF) [#AIエージェント](https://ai-curator.jp/topics/AI%E3%82%A8%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%B3%E3%83%88) [#評価（Evals）](https://ai-curator.jp/topics/%E8%A9%95%E4%BE%A1%EF%BC%88Evals%EF%BC%89) [#RAG](https://ai-curator.jp/topics/RAG) [#フォワードデプロイドエンジニア](https://ai-curator.jp/topics/%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%87%E3%83%97%E3%83%AD%E3%82%A4%E3%83%89%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%8B%E3%82%A2) [#モデル選定](https://ai-curator.jp/topics/%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB%E9%81%B8%E5%AE%9A)
- URL: https://ai-curator.jp/podcasts/cmvzvnxj100004411oi7wjcsj

## 要約

Latent Space に Legora の CTO ジェイコブ・ローリッツェンが登場し、法務特化 AI の製品進化、評価（evals）、モデル選定、機密データ下での開発の難しさを語った。Tabular Review や Lists といったプリミティブ設計、リーガルエンジニアと FDE の役割、法曹界の将来像も議論された。小さなチームで多くの機能を提供するための設計思想が一貫したテーマである。

## ポイント

- Legora はスウェーデン法の検索ツールから出発し、ドラフト作成・Word 編集・分析を行うエージェントへ拡大。Tabular Review、Lists、Intake、Portal などで業務の実行と調整の両方を支援している。
- 顧客データは機密で、トレースを一切見られない。そのため、想定される利用を近似した評価セットを作り、安全な範囲での分類やオンライン評価で補っている。
- 評価チームはエンジニアと弁護士の混成で、ビッグローで数年働いた CS 素養のある「リーガルエンジニア」が製品開発や評価に大きく貢献している。
- モデルは用途別に使い分け、ファインチューニングは法務リサーチのような限定タスクに絞る方針。データ処理契約の都合でベンダー数は絞り、インフラは Azure が中心。
- ジュニア弁護士やパラリーガルが不要になるという見方には否定的で、優秀な人ほど価値が上がると述べる。報酬体系は時間課金からプロジェクト課金へ移りつつあるという。
- Lists やエージェントなどのコアなプリミティブを組み合わせ、少ない機能で多様な製品体験を作ることを目指している。

## 章立て

- [01:05] **Legora の出自と製品の進化** — スウェーデンの小さなスタートアップとして始まった経緯と、法務検索ツールからエージェントへの進化、Tabular Review や Lists など主要機能を紹介。
- [05:17] **モデル選定と評価チーム** — 用途別のモデル使い分け、モデルセレクターの導入経緯、エンジニアと弁護士による評価チームやリーガルエンジニアの役割を説明。
- [13:32] **法曹界の将来とパートナーシップ制** — 弁護士の仕事の変化、パートナーシップ制の構造的課題、ジュニア人材の価値、時間課金からの移行を議論。
- [22:48] **導入事例と機密データ下での開発** — 自社 M&A での利用、米欧の顧客傾向の違い、トレースを見られない中での評価手法、Azure 採用の背景を語る。
- [33:30] **主要機能とプリミティブ設計** — Tabular Review の使い方、Intake、Lists を核にしたエージェント連携、Wexler 買収、FDE とリーガルエンジニアの分担を解説。
- [52:58] **ファインチューニング・検索・ハーネス** — 限定タスクでのポストトレーニング、検索や埋め込みの改善余地、起草に強いモデル、引用による幻覚対策、長文推論の課題を述べる。
- [1:01:00] **競合環境と今後の展望** — データ入手の難しさ、埋め込みのカスタマイズの助言、Claude など汎用ラボとの関係、採用方針と法務の重要性を語って締める。

## 解説記事

法務特化 AI スタートアップ Legora の CTO ジェイコブ・ローリッツェン氏が、Latent Space に出演した。顧客データを一切見られないという法務ならではの制約の下で、エージェントをどう作り、評価し、拡張しているのかを率直に語った回である。

#### 法務検索からエージェント、そしてワークフロー全体へ

Legora の出発点は、スウェーデンの法律を検索できる ChatGPT 風のツールだったという。法的先例を探すリーガルリサーチは弁護士が多くの時間を割く領域で、これが製品の核であり続けている。そこから、質問に答えるアシスタントが、文書のドラフト、Word ファイルの編集、ファイル整理、複雑な分析まで行うエージェントへ広がった。ローリッツェン氏によれば、エージェント化は約1年前のことだ。

代表的な機能が Tabular View（表形式レビュー）である。デューデリジェンスで大量の契約書を一括抽出・確認するためのもので、1行が1契約、列が質問に当たる。たとえば解約予告期間や知的財産の譲渡条項を列に並べ、各セルに引用付きで回答を埋める。最初の10行だけを先に実行して質問の妥当性を確かめる設計で、最大100万セル規模まで扱うという。エージェントに大量のファイルを渡して「デューデリをして」と頼めば、自動で表を作って走らせ、レッドフラグを抽出し、メモまで起草できると説明した。

実行だけでなく業務の調整にも力を入れている。Linear に近い Lists、クライアントとの窓口になる Intake（Slack 連携）、共同作業用の Portal がある。Lists は Notion のデータベースのように柔軟で、トリガーによってエージェントを起動したり、エージェントが結果を書き戻したりできる。これらを土台に、リーガルエンジニアが顧客ごとのカスタム製品を素早く作れる点も強調された。

#### データが見えない中での評価とモデル運用

同社の事業で最も厄介なのは、機密性の高さから実際のトレースを見られないことだという。顧客のデータは多くの場合、顧客のクライアントのものでもあるためだ。そこで、デューデリジェンスのデータルームを模した RL 環境のような評価ワールドを作り、報告書の出来栄えやレッドフラグ検出などのタスクに分けて評価している。リリースごとに実務領域別のヒートマップで性能を追跡すると、改善だけでなく一部で退行するモデルも意外に多いという。

評価チームはエンジニア約3人と弁護士約3人の混成で、その周りにリーガルエンジニアのプールがいる。リーガルエンジニアはビッグローで3〜4年働き、CS の学位を持つ人も多い。採用は最も難しいが、評価と製品開発の両面で大きな強みだと述べている。

モデルは用途ごとに使い分ける。エージェントにはモデルセレクターを置くが、将来残すかは未定だ。弁護士の多くは「最も賢いモデルでいい」と考えるため、当初は導入に抵抗したが、要望に押されて提供したという。文字起こしでは初期の Gemini が話者識別などで優れていたと述べ、Microsoft の文字起こしモデルも評価した。データ処理契約に載せるベンダーを絞るため、Gemini や OpenAI のように必要な機能が揃う提供元に利点があるとも語った。インフラは、法律事務所が Microsoft をすでに承認ベンダーとして扱っていたことから Azure が中心で、AWS や Google を信頼しない風潮も当時は強かったが、この3年で変わったという。

ファインチューニングは限定的で、法務リサーチのような扇状に検索を広げる境界の明確なタスクで、オープンウェイトモデルの後学習を検討している。主エージェント向けに自前のモデルを訓練するつもりはなく、Anthropic には勝てないだろうとの見方だ。それ以前に、検索パイプライン、埋め込み、ハーネスの改善に余地が大きいという。起草では、一部モデルは冗長すぎる一方、別のモデルは簡潔で書き方が良いと評価した。幻覚対策としては、PDF 上のバウンディングボックスまで辿れる引用システムを備え、表のセルへの多段の引用でも検証できるようにしている。

#### 法曹界の将来と組織設計

ローリッツェン氏は、法曹界の将来は誰にも分からないと断りつつ、コーディングが1〜2年先を行っていると見る。弁護士は大量文書の精査のような単調な作業から、リスク判断や戦略的助言、クライアントとの関係構築へ時間を移せるという。ジュニア人材が不要になるという見方は、実際には起きていないと否定し、優秀であれば価値はむしろ高まると述べた。

課金モデルについては、特に米国で、小規模な案件を中心にプロジェクト単位の固定報酬に移りつつあり、一部は無償で提供されているという。大型の M&A や訴訟のような戦略的業務に価値が集まるとの見方だ。パートナーシップ制は、人的資本を所有できない業界で人を留めるための仕組みだと説明し、事務所独自の働き方を知識グラフや先例として体系化して無形資産にできれば、インセンティブ設計も変わりうると述べた。

組織面では、顧客に配置するリーガルエンジニア（コードは書かず製品を設定する）と、本番コードを書くフォワードデプロイドエンジニアを分けている。API の公開は約6か月前に始めたばかりで、当初は20人規模の開発速度を保つため維持コストを避けてきたという。さらに、エージェント自体を API として使う構想も検討しているが、決定性やコスト、遅延の問題があると認めている。

#### 競合環境と戦略

エンジニアは当初の20人から約100人に増え、それでも小さく感じるという。機能追加を断り続ける方針を貫けば競争に負けるため、少数のプリミティブで多くの体験を提供する設計を目指している。エージェントやコラボレーションのように、顧客からの要望がなくても戦略的に作った機能もあると述べた。

Claude などの汎用ラボが法務に進出する点については、小規模な企業の案件は取られても構わないが、4億ドル規模の M&A のような案件では Legora が選ばれるだろうという見方を示した。

#### まとめ

この回の核心は、データを見られない業界で、評価とプロダクト設計をどう成立させるかにある。ドメイン専門家と一体の評価チーム、リーガルエンジニアによるカスタマイズ、少数のプリミティブへの集約という方針は、他の規制産業向け AI の参考になりうる。また、モデルの進化に合わせてスキャフォールドを作り替えるという発言は、エージェント開発で何に投資すべきかを考える材料になる。なお、語られた内容は同社 CTO の見解であり、市場の将来像は本人も不確実と断っている。

> この要約・解説記事は、元の音声の文字起こしをもとに AI（Claude）が日本語で作成したものです。出典: Latent Space: The AI Engineer Podcast「Building Legal Agents When You Can't See the Data — Jacob Lauritzen, CTO of Legora」
